2022.04.23〜 =============================================================================================== 中古で買った、Dynabook R73/D の Windows 10 の回復環境についてです。 Windows10 のパーティションを縮小して、Linux Mint を入れて、デュアルブート化するつもりです。 Windows10 は、UEFI 起動です。ドライブのパーティションテーブルは GPT です。 この中古 PC には、インストールメディアや回復メディアが付属していません。 パーティションを操作する前に、念のために Windows 10 の回復環境を作っておく必要があります。 パーティションを調べると、回復パーティションがあるようなので、「回復ドライブの作成」を試みましたが、 「この PC では回復ドライブを作成できません」と言われてしまいました。 試行錯誤しましたが、どうすればよいかわからず、別の手段にしました。 「システム修復ディスク」と「システムバックアップファイル」で備えることにしました。 ところが、「システム修復ディスク」を作成するには、「インストールディスクが必要」と言われてしまいました。 調べると、マイクロソフトからインストールディスクイメージの ISO ファイルがダウンロードできることがわかりましたので、 「Windows10 ディスクイメージ ISO」をダウンロードしました。容量は、5.8GB です。 ISO ファイルを右クリックし、マウントを選択すると、仮想ドライブとしてマウントできます。 これを使って、CD-R に、「Windows10 64bit システム修復ディスク」を焼きました。 ところが、この、焼いた CD-R から起動することができませんでした。 試しに、DVD-R でも作成してみましたが、同様に起動できませんでした。 途方に暮れて、更に調べると、「Windows10 ディスクイメージ ISO」から起動すれば、システム修復作業できることがわかりました。 容量が、5.8GBもあるので、フリーソフト Rufus を使って、UEFI 起動用 USB メディアを作成しました。 USB から起動することができて、システム修復作業メニューが確認できました。 そして、USB-HDD に「システムバックアップファイル」を作成し、回復環境が整いました。 ------------------------------------------------------------------------------------------------- Windows10 を修復できる準備が整ったので、Linux Mint をインストールするスペースを確保するために、パーティション操作に 入ろうとしましたが、回復パーティションと思われる領域が気になりました。 回復環境 (Windows RE) の現在の状態を見る方法がわかりました。 Disabled となっています。回復ドライブを作成できない理由はこれでしょう。 > reagentc /info Windows 回復環境 (Windows RE) およびシステム リセット構成 情報: Windows RE の状態: Disabled Windows RE の場所: ブート構成データ (BCD) ID: 00000000-0000-0000-0000-000000000000 回復イメージの場所: 回復イメージ インデックス: 0 カスタム イメージの場所: カスタム イメージ インデックス: 0 REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。 どうせ、回復ドライブが作成できないのなら、削除してしまおうかとも思いましたが、急ぐ必要もないので、更に試行錯誤してみました。 この領域が本当に回復パーティションなのか否か、確認したいと思いました。 回復パーティションなら、/Recovery/winre.wim というファイルがあるはずだとわかりましたが、 ドライブ文字(E:)が割り当てられていますが、エクスプローラで見てもファイルがありません。 DISKPART で見ると間違いなく「回復」と識別されています。 > diskpart Microsoft DiskPart バージョン 10.0.19041.964 Copyright (C) Microsoft Corporation. コンピューター: R73D-WIN10 DISKPART> list disk ディスク 状態 サイズ 空き ダイナ GPT ### ミック ------------ ------------- ------- ------- --- --- ディスク 0 オンライン 238 GB 0 B * DISKPART> select disk 0 ディスク 0 が選択されました。 DISKPART> list partition Partition ### Type Size ------------- ------------------ ------- Partition 1 予約 128 MB Partition 2 システム 100 MB Partition 3 プライマリ 237 GB Partition 4 回復 609 MB DISKPART> list volume Volume ### Ltr Label Fs Type Size Status Info ---------- --- ----------- ---- ---------- ------- --------- -------- Volume 0 FAT32 Partition 100 MB 正常 システム Volume 1 C Win10 NTFS Partition 237 GB 正常 ブート Volume 2 E            NTFS Partition 609 MB 正常 非表示 DISKPART> select partition 4 パーティション 4 が選択されました。 DISKPART> detail partition パーティション 4 種類 : de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac 隠し属性 : はい 必要 : いいえ 属性 : 0000000000000000 オフセット (バイト): 83622887424 Volume ### Ltr Label Fs Type Size Status Info ---------- --- ----------- ---- ---------- ------- --------- -------- * Volume 3 WinRE NTFS Partition 609 MB 正常 非表示 DISKPART> exit DiskPart を終了しています... PS C:\Windows\system32> ※ 「 種類 : de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac 」というのが、回復パーティションを表しているとわかりました。 この値は、diskpart の set id= コマンドで設定することができます。 > diskpart DISKPART> select disk 0 DISKPART> select partition 4 DISKPART> set id="de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac" で、MiniTool Partition Magic で、パーティション内のファイル一覧を見ることができるとわかりました。 結果、「 /Recovery/winre.wim 」の存在を確認することができ、これが回復パーティションであることが確認できました。 「隠し属性 : はい」が気になり、決死の覚悟で、MiniTool Partition Magic でパーティションの非表示/表示操作を行いましたが。 ファイルエクスプローラで見られるようになりませんでした。 では、なぜ、ファイルエクスプローラでは見えないのでしょうか? 試行錯誤の結果、ファイルエクスプローラの表示設定の、「[ ]保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」、の チェックを外したら見えるようになりました。 結果、何も異常はなく、特殊なところもないと思えるようになりました。 そこで、reagentc コマンドで、回復環境を Enable にしてみることにしました。 > reagentc /enable REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。 > reagentc /info Windows 回復環境 (Windows RE) およびシステム リセット構成 情報: Windows RE の状態: Enabled Windows RE の場所: \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition4\Recovery\WindowsRE ブート構成データ (BCD) ID: d46dec49-c52e-11ec-b955-ec21e51e5332 回復イメージの場所: 回復イメージ インデックス: 0 カスタム イメージの場所: カスタム イメージ インデックス: 0 REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。 あっさり、回復環境が有効になりました。 ということで、Partition 4 も削除せずにパーティションを移動することにしました。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------- USB から Linux Mint を起動し、Gparted でパーティションを操作しました。 > reagentc /desable  ↓ Windows10 のパーティションを縮小。  ↓ Windows10 の起動を確認。→ OK  ↓ 回復パーティションを移動  ↓ Windows10 の起動を確認。→ OK  ↓ > reagentc /enable → NG やはり、移動した回復パーティションはそのまま再使用することはできませんでした。 回復パーティションを新規作成した場合に、Windows に登録する手順を実行しました。 回復パーティションにドライブレター"R"を与えます。 /pathオプションに登録する回復環境のパス、/targetに登録先のWindowsフォルダを指定して、 「 reagentc /setreimage 」コマンドを実行します。 > reagentc /setreimage /path R:\Recovery\WindowsRE /target C:\Windows ディレクトリは次に設定されています: \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition4\Recovery\WindowsRE 回復環境を有効化できるか確認します。 > reagentc /enable REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。 > reagentc /info Windows 回復環境 (Windows RE) およびシステム リセット構成 情報: Windows RE の状態: Enabled Windows RE の場所: \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition4\Recovery\WindowsRE ブート構成データ (BCD) ID: d46dec49-c52e-11ec-b955-ec21e51e5332 回復イメージの場所: 回復イメージ インデックス: 0 カスタム イメージの場所: カスタム イメージ インデックス: 0 REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。 OKです。→ Windows 10 が正常に起動することを確認します。→ OKです。 新たに、システムバックアップを実行しました。 いよいよ、空けた領域に Linux Mint をインストールします。